■減圧症
潜降すると、窒素は体内に溶け込みます。
浮上すると、体内に取り込まれた窒素は排出されていきます。
体内に大量の窒素が溶け込んだ状態で急浮上すると、窒素が体の中で気泡となり、体の中が炭酸飲料のようになります。
この気泡が血液の流れを妨げたり組織に障害を与えたりすることを、減圧症と言います。
体の中が泡だらけ
●症状
気泡の量と発生した場所により、いくつかの症状に分けられます。
最も軽症なのが皮膚症状で、皮膚が痛がゆくなり、発疹やまだらな斑点ができることもあります。
関節に起こる減圧症はベンズと呼ばれ、減圧症の9割以上を占めます。
肩や肘に起こることが多く、鈍痛から始まりやがて針を刺すような激痛に変わります。
呼吸循環系や神経系の減圧症は、命にかかわる重症です。
また、不完全な減圧を繰り返すと、減圧症の症状がその時に現れなくとも、後に慢性的な関節の障害である骨壊死がおこる可能性があります。
ベンズ
ベンズのしくみ
●減圧症の応急処置と予防
応急処置としては、酸素吸入等を行い、大至急で再圧チャンバーのある病院に運ぶ必要があります。
予防としては、ダイブテーブルを使用して安全な潜水計画を立て、体内に窒素を蓄積させないよう深く長いダイビングは控えることです。
そして、浮上の際は窒素を効果的に排出できるように定められた浮上スピードを守ることが重要です。
ダイブコンピューターは水深や時間等を計算し減圧症を防ぐためのツールですので、これを利用しましょう。
また、浮上スピードが速いと警告がでるので大変に便利です。
急激な浮上は禁止
▼次へ
▲目次へ戻る
★TOPへ
(C)STARS net-diver school.
2006.All rights reserved